category:萌え(SSS込み)
「あのう…」
「ん?」
「西脇さんは何で私と結婚したいんですか?」
無言になる西。
「あ、あの、ごめんなさい」
「なら、そういうドクターはなんで今まで俺につきあってくれたの」
「え?」
面倒だから?ただの遊び相手?
「それとも、別の理由(わけ)がある?」
「………」
俺はあるよ、誰にも渡したくないからと言いながら少しだけ体重をかけてくるのはちょっとずるいなと思う。
でも紫乃さん、考える。
遊び相手だけ、なら悩んだりしない。
恋をするにはもう遅いから、彼は若いから。束縛しない私が都合がいいから。そんな風に西脇に責任を傾けていなかっただろうか。
でもこうして彼は私をここへ連れてきてくれた。別れ話でもなく。この指輪だってそうだ、いつから準備していたのだろう。いつどこへ買いに行ったのだろう、その時彼はどんな顔をしてーーーああ多分、いつもと同じだな。そして女性店員から熱い視線を向けられていたのだろう。それが容易に想像ができて、何故かムカッとした。
結婚という箱に入るならば、お互いに居心地が良くなるように努力しなければならない。
橋爪は西脇のものになってしまうことが怖い。
だってもうそうなったら戻れないのだ。
西脇ほど魅力的な人間を橋爪は他に知らない。完全に囚われたら最後、彼がいなくなってしまっても生きるしかないなら、心に西脇を抱えて壊れるしかない。
そんなことになったらその後の人生すら想像出来ないくらいに泣いてぼろぼろになるに違いない。
その不安が、予想が、戻れないことが、傷つくことが全部怖い。だからだ。
だったら最初から手に取らなければ良い。つかず離れず、いつでも手を放せる距離でいれば、時折甘い夢も見られるーーー。
傷つくのは嫌だ。
それでも。
手放せないなんて、もう負けたとしか言いようがないかもしれない。
「…ドクター?」
無言で、指輪に目線を落としていた橋爪にそろそろと西脇が問いかける。
「誰かに渡したくない…だけですか?」
それとも『他にあるもの』は。
「ドクターと同じだったら、嬉しいんだけど」
「………」
「俺のこと好き?」
紫乃さん、こっくり頷く。真っ赤で顔を上げられない。
なおも西、後ろから囁く。
「結婚しても良いくらいに?」
…。
紫乃さん、もう一度、頷く。
うわあ、と小さく聞こえて、肩越しに振り返ろうとしたら、片腕で紫乃さんを抱きしめたまま西脇ったらもう片手で顔押さえてた。
「西脇さん?」
「あーごめん見ないで。俺、相当だらしない顔してるから、今」
わーもしかして耳赤いかも?とか、珍しいからもっと見たくてもぞもぞしてたら、西の方を向いたところでぎゅっと抱きしめられました。
それでハンサムさを取り戻した西、
「ドクター、愛してる。俺と結婚してくれる?」
薬指に指輪はめながら、見つめあってさらっとそんなこと言っちゃう西脇はタラシか!
逆に恥ずかしくなる紫乃さん。
「紫乃さんだけでいいよ。だから俺にタラされててくれないかな、ずっと」
そしてレディにするみたいに、持ち上げた指にキス。
あーもうこのキザ男め!
※年下ですので「さん」付けですね
「…ノーって言ったらどうするんですか?」
「ん? イエスって言うまで帰さない」
こめかみにキス。
…言っても帰してくれそうにないんだけど、と困った顔の紫乃さん。
「私に選択の余地はないってことですね」
「そういうことになるかな?」
額にキス。
軽く言いながら西、色気全開かつやさしいまなざし。唇が眉から鼻の横に滑ってーーー。
「…で、どうなの?」
唇ちかくで囁かれると、紫乃さん、はあ、と力を抜いて。
「わかりました」と答えたのが先か、貪るキスをされたのが先か。
二人がキスに没頭して、背伸びした紫乃さんの手が西の頭に回った時には、東の空が明るくなりかけて、あと少しで太陽が昇ることを教えるのでした。
で、その後は当然エロいことになるわけですが…。
あれまた終わらん。
ここで終わってもいいけど、エロいのが書きたいかもしれないから、一旦切ります。
「ん?」
「西脇さんは何で私と結婚したいんですか?」
無言になる西。
「あ、あの、ごめんなさい」
「なら、そういうドクターはなんで今まで俺につきあってくれたの」
「え?」
面倒だから?ただの遊び相手?
「それとも、別の理由(わけ)がある?」
「………」
俺はあるよ、誰にも渡したくないからと言いながら少しだけ体重をかけてくるのはちょっとずるいなと思う。
でも紫乃さん、考える。
遊び相手だけ、なら悩んだりしない。
恋をするにはもう遅いから、彼は若いから。束縛しない私が都合がいいから。そんな風に西脇に責任を傾けていなかっただろうか。
でもこうして彼は私をここへ連れてきてくれた。別れ話でもなく。この指輪だってそうだ、いつから準備していたのだろう。いつどこへ買いに行ったのだろう、その時彼はどんな顔をしてーーーああ多分、いつもと同じだな。そして女性店員から熱い視線を向けられていたのだろう。それが容易に想像ができて、何故かムカッとした。
結婚という箱に入るならば、お互いに居心地が良くなるように努力しなければならない。
橋爪は西脇のものになってしまうことが怖い。
だってもうそうなったら戻れないのだ。
西脇ほど魅力的な人間を橋爪は他に知らない。完全に囚われたら最後、彼がいなくなってしまっても生きるしかないなら、心に西脇を抱えて壊れるしかない。
そんなことになったらその後の人生すら想像出来ないくらいに泣いてぼろぼろになるに違いない。
その不安が、予想が、戻れないことが、傷つくことが全部怖い。だからだ。
だったら最初から手に取らなければ良い。つかず離れず、いつでも手を放せる距離でいれば、時折甘い夢も見られるーーー。
傷つくのは嫌だ。
それでも。
手放せないなんて、もう負けたとしか言いようがないかもしれない。
「…ドクター?」
無言で、指輪に目線を落としていた橋爪にそろそろと西脇が問いかける。
「誰かに渡したくない…だけですか?」
それとも『他にあるもの』は。
「ドクターと同じだったら、嬉しいんだけど」
「………」
「俺のこと好き?」
紫乃さん、こっくり頷く。真っ赤で顔を上げられない。
なおも西、後ろから囁く。
「結婚しても良いくらいに?」
…。
紫乃さん、もう一度、頷く。
うわあ、と小さく聞こえて、肩越しに振り返ろうとしたら、片腕で紫乃さんを抱きしめたまま西脇ったらもう片手で顔押さえてた。
「西脇さん?」
「あーごめん見ないで。俺、相当だらしない顔してるから、今」
わーもしかして耳赤いかも?とか、珍しいからもっと見たくてもぞもぞしてたら、西の方を向いたところでぎゅっと抱きしめられました。
それでハンサムさを取り戻した西、
「ドクター、愛してる。俺と結婚してくれる?」
薬指に指輪はめながら、見つめあってさらっとそんなこと言っちゃう西脇はタラシか!
逆に恥ずかしくなる紫乃さん。
「紫乃さんだけでいいよ。だから俺にタラされててくれないかな、ずっと」
そしてレディにするみたいに、持ち上げた指にキス。
あーもうこのキザ男め!
※年下ですので「さん」付けですね
「…ノーって言ったらどうするんですか?」
「ん? イエスって言うまで帰さない」
こめかみにキス。
…言っても帰してくれそうにないんだけど、と困った顔の紫乃さん。
「私に選択の余地はないってことですね」
「そういうことになるかな?」
額にキス。
軽く言いながら西、色気全開かつやさしいまなざし。唇が眉から鼻の横に滑ってーーー。
「…で、どうなの?」
唇ちかくで囁かれると、紫乃さん、はあ、と力を抜いて。
「わかりました」と答えたのが先か、貪るキスをされたのが先か。
二人がキスに没頭して、背伸びした紫乃さんの手が西の頭に回った時には、東の空が明るくなりかけて、あと少しで太陽が昇ることを教えるのでした。
で、その後は当然エロいことになるわけですが…。
あれまた終わらん。
ここで終わってもいいけど、エロいのが書きたいかもしれないから、一旦切ります。
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