category:萌え(SSS込み)
すっごいショック…。
………。
いっそ投げ捨ててやろうかと思ったけど、もう一回書きます。
口に飲み物・食べ物を含んで開かないほうがいいです。
………。
いっそ投げ捨ててやろうかと思ったけど、もう一回書きます。
口に飲み物・食べ物を含んで開かないほうがいいです。
「ドクター」
「は…い」
通りがかった会議室の前、いきなり開いた扉の向こうから出てきたのは西脇だった。
「俺の弟になってくれ」
言葉と共に差し出した彼の手。
その指の先には銀のバッジが、廊下の光をやわらかく弾いて納められていた。
警備隊には、「兄弟制度(フレールシステム)」というものが秘密裏に存在する。
それは国会に限らず、皇宮、官邸、警察、自衛隊と国家の重要な場所でも代々受け継がれてきた。
それらは官僚化された組織の中でも、一部の上層部、エリート候補生のみが知るトップシークレットのシステムだった。
元々は、従弟制度に似たものだった。
兄は弟と、姉は妹を教育し導くというものが始まりだった。それがいつしか、口伝でしか伝えられない闇の秘密、非常時の対応などを残すためにもなった、と言える。
これは男性であれば兄弟(フレール)、女性であれば姉妹(スール)と呼ばれる。
兄姉となるのは年長、上席の者であり、彼らはこれぞという後輩や部下を選ぶ。
兄弟・姉妹の契りは一生のものであり、おおむね出世やバックアップというメリットがあるため、弟妹に選ばれて断る者はあまり居ない。
もちろん、誰とも契りを結ばず一人であることを選ぶ者も居る。
兄姉がいても、弟妹を選ばず長い時間を過ごし、定年を迎える者とてあった。
しかし、弟妹に選ばれるということは、兄姉の基盤を受け継ぐことにも相当する。
政治家が世襲するようなものに似ている。
現に、警察の場合、現在の警視総監の弟は警備局長だった。彼がゆくゆくは次期総監となるだろうと、上層部では半ば公然の扱いをされている。
よって、兄弟制度は 『特別な間柄』、ひいては 『未来的な権力の譲渡』 を意味するものでもあった。
そう聞いていたのだが。
「………」
橋爪は瞬きを数度、繰り返した。
たまたま書類を手に、歩いていただけなのだ。
そうしたら突然扉が開いて西脇が出てきた。その時、扉を開けながら「分かった。そこまで言うなら誰か連れて来ればいいんだろう」と言っていた気がする。
そして西脇は橋爪を見つけて、つかつかと歩み寄ってきたかと思うと胸のバッジ───隊員に支給される、班長バッジとは別のあれだ───を千切り取るようにして橋爪に差し出してきたのだ。
西脇の向こう、開いたままの会議室のドアにへばりつくように警備隊の班長クラスが鈴なりになって此方を見ている。皆、一様に目を落とさんばかりに見開いているか、口をあんぐりと開けているかだった。
あんなに開いて、顎は大丈夫か。
橋爪はそんなことを考える。
兄弟制度、橋爪は警備隊にやってきて、このことを知った。
それどころか医師会の上層部でもこの制度が在るらしいと聞いて驚いた。おそるおそる堺に尋ねてみると、彼はそういったことに興味がないようで一蹴された。
それは置いておくとしても、兄弟制度では通常、部下や後輩を指名するものだった。
室管理と整備など班の違いはあっても、国会と官邸警備隊という違う部署での指名は有り得ない。
それに、以前その話になった時、「誰にもやらないよ面倒くさい」と彼は言っていた。
先任の岸谷からは、その話はなかったらしい。それ以外の申し込みはすべて断ったそうだ。そうして彼自身、誰からも貰っていないと言う。
だとしたら。
「ドクター」
西脇が、これを差し出す意味は。
今しがた聞こえた会話と、会議室の入り口でにやにや笑っているクロウの姿。おおむね、「弟も居ないお前に言われても」等、揶揄されたのだろう。
それを材料にして橋爪は決断を下した。
「───お断りします」
西脇が驚いたように軽く目を瞠った。
*********
元ネタは、マ○ア様がみてる、コバルト。
言葉は、フランス語の姉妹(スール・sœur)、兄弟(フレール・frēre)からです。
原作中心に考えると、
(例:野田夫人・皐さんと香取ちとせが姉妹で、紫茉さんが他の上級生だとしたら)
皐:「ちとせ。会議室の花瓶の活け替えは済んでいて?」
ち:「はい、お姉さま」
紫:「ちとせちゃん、次は病室もお願いね」
ち:「分かりました、紫茉さま」
こんな感じです。
(直接の姉妹のみ「お姉さま」と「名前呼び捨て」で、他の上級生は「○○(名前)さま」と呼ぶ)
…これが兄弟なら。
ご想像の通りなのですが、ていうか書きたかったところまで辿り着いていません。
明日書けるかな~。
「は…い」
通りがかった会議室の前、いきなり開いた扉の向こうから出てきたのは西脇だった。
「俺の弟になってくれ」
言葉と共に差し出した彼の手。
その指の先には銀のバッジが、廊下の光をやわらかく弾いて納められていた。
警備隊には、「兄弟制度(フレールシステム)」というものが秘密裏に存在する。
それは国会に限らず、皇宮、官邸、警察、自衛隊と国家の重要な場所でも代々受け継がれてきた。
それらは官僚化された組織の中でも、一部の上層部、エリート候補生のみが知るトップシークレットのシステムだった。
元々は、従弟制度に似たものだった。
兄は弟と、姉は妹を教育し導くというものが始まりだった。それがいつしか、口伝でしか伝えられない闇の秘密、非常時の対応などを残すためにもなった、と言える。
これは男性であれば兄弟(フレール)、女性であれば姉妹(スール)と呼ばれる。
兄姉となるのは年長、上席の者であり、彼らはこれぞという後輩や部下を選ぶ。
兄弟・姉妹の契りは一生のものであり、おおむね出世やバックアップというメリットがあるため、弟妹に選ばれて断る者はあまり居ない。
もちろん、誰とも契りを結ばず一人であることを選ぶ者も居る。
兄姉がいても、弟妹を選ばず長い時間を過ごし、定年を迎える者とてあった。
しかし、弟妹に選ばれるということは、兄姉の基盤を受け継ぐことにも相当する。
政治家が世襲するようなものに似ている。
現に、警察の場合、現在の警視総監の弟は警備局長だった。彼がゆくゆくは次期総監となるだろうと、上層部では半ば公然の扱いをされている。
よって、兄弟制度は 『特別な間柄』、ひいては 『未来的な権力の譲渡』 を意味するものでもあった。
そう聞いていたのだが。
「………」
橋爪は瞬きを数度、繰り返した。
たまたま書類を手に、歩いていただけなのだ。
そうしたら突然扉が開いて西脇が出てきた。その時、扉を開けながら「分かった。そこまで言うなら誰か連れて来ればいいんだろう」と言っていた気がする。
そして西脇は橋爪を見つけて、つかつかと歩み寄ってきたかと思うと胸のバッジ───隊員に支給される、班長バッジとは別のあれだ───を千切り取るようにして橋爪に差し出してきたのだ。
西脇の向こう、開いたままの会議室のドアにへばりつくように警備隊の班長クラスが鈴なりになって此方を見ている。皆、一様に目を落とさんばかりに見開いているか、口をあんぐりと開けているかだった。
あんなに開いて、顎は大丈夫か。
橋爪はそんなことを考える。
兄弟制度、橋爪は警備隊にやってきて、このことを知った。
それどころか医師会の上層部でもこの制度が在るらしいと聞いて驚いた。おそるおそる堺に尋ねてみると、彼はそういったことに興味がないようで一蹴された。
それは置いておくとしても、兄弟制度では通常、部下や後輩を指名するものだった。
室管理と整備など班の違いはあっても、国会と官邸警備隊という違う部署での指名は有り得ない。
それに、以前その話になった時、「誰にもやらないよ面倒くさい」と彼は言っていた。
先任の岸谷からは、その話はなかったらしい。それ以外の申し込みはすべて断ったそうだ。そうして彼自身、誰からも貰っていないと言う。
だとしたら。
「ドクター」
西脇が、これを差し出す意味は。
今しがた聞こえた会話と、会議室の入り口でにやにや笑っているクロウの姿。おおむね、「弟も居ないお前に言われても」等、揶揄されたのだろう。
それを材料にして橋爪は決断を下した。
「───お断りします」
西脇が驚いたように軽く目を瞠った。
*********
元ネタは、マ○ア様がみてる、コバルト。
言葉は、フランス語の姉妹(スール・sœur)、兄弟(フレール・frēre)からです。
原作中心に考えると、
(例:野田夫人・皐さんと香取ちとせが姉妹で、紫茉さんが他の上級生だとしたら)
皐:「ちとせ。会議室の花瓶の活け替えは済んでいて?」
ち:「はい、お姉さま」
紫:「ちとせちゃん、次は病室もお願いね」
ち:「分かりました、紫茉さま」
こんな感じです。
(直接の姉妹のみ「お姉さま」と「名前呼び捨て」で、他の上級生は「○○(名前)さま」と呼ぶ)
…これが兄弟なら。
ご想像の通りなのですが、ていうか書きたかったところまで辿り着いていません。
明日書けるかな~。
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