category:萌え(SSS込み)
微妙に鬼畜風味注意。
強○、犯罪な西橋。グロ目?
※警告はしました。自己責任で。
「もうやめてください」
橋爪は手首を掴んだ男に向かい弱弱しくかぶりを振った。
普段の 『ドクター』 とはおよそ遠い姿だろう。涙を浮かべ、ただ懇願するしかないこんな無様な様をさらしているのは。
それでも西脇は掴んだその手を離そうとはしない。
それどころか橋爪がその身を引いて閉ざされた扉に肩を触れさせると、よりその拘束が強くなったように思えた。
これから何をされるのか分かりきっている。
男の部屋、呼び出された橋爪には拒否する権利などない。いつものように乱暴にベッドに放り出されて、優しさも何もないただ暴力のような行いを為されるのだ。
そこには優しさや愛情など甘いものは何もない。橋爪の身体には噛まれ、絞められ、歯に破られた跡が全身無数に残っている。
それを分かっているのに、彼に縋った。
西脇は俯いた橋爪を見下ろしているのだろう。あの冷たい目で、ふるえる薄茶色の髪とむき出しの項を見ているのだろう。
顔を上げなくてもそれを悟った。
「お願いですから」
「馬鹿だな」
「…?」
淡々とそう、答えにならないものを寄越される。橋爪は顔を上げた。
すると西脇は嘲るでもなく憤るでもなく、無機質に答えたのだ。およそ、感情など込められていない瞳と表情で、橋爪の手を拘束したまま継いだ。
「殺されるとでも思ったの」
「…!」
「そんなこと、するとでも思ったの。ばかばかしい、あんたの親じゃあるまいし」
氷点と同じ温度の言葉が向けられる。
それは橋爪の心を抉り、引き裂いた。彼の苛みはもう何度目か分からない。それは真実であり橋爪を縛るものでもあるから余計に、傷ついた。
言葉を失くした橋爪を西脇はぐいと引き、寝台の上に突き飛ばす。
胸の中心を本気で押されて、橋爪は痛みに気を失いそうになった。一瞬力を失ったところに、西脇の手が伸びる。白衣の下のシャツを力任せに開かれると、引きちぎられたボタンが飛んだ。
「やめてください、…っ!」
「あんた今更、何言ってんの」
抵抗を封じ込めながら、西脇は冷たく嘲笑った。
「何回こんなことしたか覚えてないの? 何枚服、駄目にされたと思ってんの。それでも懲りないなんて、どこか可怪しいんじゃないの」
「西脇さん…!」
必死に抵抗すると、西脇は一瞬の沈黙の後、「ああそうか」と歌うように言った。
「俺が映したドクターの写真、見たいの。裸にされてあんなの挿れられて、泣いて汚れてぐちゃぐちゃになってるところが見たいんだ?」
「!」
橋爪は身を強張らせた。
それは西脇に無理矢理乱暴されて撮られた写真だった。暗に、言うことを聞かないのであればそれをバラまくと喩えられているのだ。
以前に言われたのだ、その時は警備隊だけでなく姉の紫茉の職場にも送ると。それだけではなく、決定的な『証拠』も添えると。
橋爪は口を噤まざるを得なかった。
その沈黙と抵抗の喪失を西脇は何と受け止めたのだろう。
くつくつと笑いながら橋爪の服を剥ぎ取って行った。
───くちづけは冷たい味がした。
西脇は決して橋爪を優しく扱わない。
健診を受けない彼を追いかけて、他愛ない話をして笑いあっていられたのはいったい何時の事だっただろう。忘れてしまいそうなほどに遠く、綺麗な思い出だった。
それが崩れたのは運命の悪戯だとしか言いようが無かった。
橋爪はある事情で医師を目指していたのだ。
それは橋爪の生みの親が殺人を犯していたからだ。その親は、収監中に自殺した。
橋爪は姉と二人、養子に貰われて育てられた。
何不自由ない生活だったが、心のどこかで負い目があった。幸せになって良いのかと。何か償えないのかと、人の役に立てないかと必死に勉強して医師免許を取った。
そんな心とは裏腹に、秘密が皆に知れたらといつも恐れていた。
それなのに───なんと言う偶然だろう。
橋爪の実の親が殺した者の中に、西脇の両親がいた。
二親を喪った西脇は苦労して今の居場所を掴んでいた。それが偶然、ほんとうに偶々知れた時、西脇との何かが壊れてしまったのだ。
西脇は橋爪を捕え、犯した。
負い目がある橋爪は従うしかなかった。
今日のように実の親の命日でさえ、拒む橋爪を西脇は蹂躙する。
橋爪は全てを諦めて目を閉じた。
それなのに、涙がこぼれた。
橋爪は西脇から逃れられない。
この先も彼の気が済むまでずっと、獄舎のような彼の腕に捕らわれて身も心も痛めつけられるのだろう。
仕方ないと理性は叫ぶ。それでも傷つく心はどうしようもない。
橋爪の胸からは絶えず、血が流れていた。その見えない傷の見えない血が、どれだけ流れたら狂えるのか、死ねるのかと思う。
死になど西脇は逃がしてくれないのだろうけれども。
でも。
諦めたいのに、諦めきれない 『何か』 が橋爪の中にある───涙が出るのは、それは橋爪が西脇に対してずっと持っていた、恋情という名の行き場の無い想いのせいかもしれなかった。
久々にDo As Infinity を聞いていたらふいに。
愛しくてたまらんのに蹂躙するのが書きたかったのです。こんなのでどうかな。
両想いだろうに気の毒だなー。
橋爪は手首を掴んだ男に向かい弱弱しくかぶりを振った。
普段の 『ドクター』 とはおよそ遠い姿だろう。涙を浮かべ、ただ懇願するしかないこんな無様な様をさらしているのは。
それでも西脇は掴んだその手を離そうとはしない。
それどころか橋爪がその身を引いて閉ざされた扉に肩を触れさせると、よりその拘束が強くなったように思えた。
これから何をされるのか分かりきっている。
男の部屋、呼び出された橋爪には拒否する権利などない。いつものように乱暴にベッドに放り出されて、優しさも何もないただ暴力のような行いを為されるのだ。
そこには優しさや愛情など甘いものは何もない。橋爪の身体には噛まれ、絞められ、歯に破られた跡が全身無数に残っている。
それを分かっているのに、彼に縋った。
西脇は俯いた橋爪を見下ろしているのだろう。あの冷たい目で、ふるえる薄茶色の髪とむき出しの項を見ているのだろう。
顔を上げなくてもそれを悟った。
「お願いですから」
「馬鹿だな」
「…?」
淡々とそう、答えにならないものを寄越される。橋爪は顔を上げた。
すると西脇は嘲るでもなく憤るでもなく、無機質に答えたのだ。およそ、感情など込められていない瞳と表情で、橋爪の手を拘束したまま継いだ。
「殺されるとでも思ったの」
「…!」
「そんなこと、するとでも思ったの。ばかばかしい、あんたの親じゃあるまいし」
氷点と同じ温度の言葉が向けられる。
それは橋爪の心を抉り、引き裂いた。彼の苛みはもう何度目か分からない。それは真実であり橋爪を縛るものでもあるから余計に、傷ついた。
言葉を失くした橋爪を西脇はぐいと引き、寝台の上に突き飛ばす。
胸の中心を本気で押されて、橋爪は痛みに気を失いそうになった。一瞬力を失ったところに、西脇の手が伸びる。白衣の下のシャツを力任せに開かれると、引きちぎられたボタンが飛んだ。
「やめてください、…っ!」
「あんた今更、何言ってんの」
抵抗を封じ込めながら、西脇は冷たく嘲笑った。
「何回こんなことしたか覚えてないの? 何枚服、駄目にされたと思ってんの。それでも懲りないなんて、どこか可怪しいんじゃないの」
「西脇さん…!」
必死に抵抗すると、西脇は一瞬の沈黙の後、「ああそうか」と歌うように言った。
「俺が映したドクターの写真、見たいの。裸にされてあんなの挿れられて、泣いて汚れてぐちゃぐちゃになってるところが見たいんだ?」
「!」
橋爪は身を強張らせた。
それは西脇に無理矢理乱暴されて撮られた写真だった。暗に、言うことを聞かないのであればそれをバラまくと喩えられているのだ。
以前に言われたのだ、その時は警備隊だけでなく姉の紫茉の職場にも送ると。それだけではなく、決定的な『証拠』も添えると。
橋爪は口を噤まざるを得なかった。
その沈黙と抵抗の喪失を西脇は何と受け止めたのだろう。
くつくつと笑いながら橋爪の服を剥ぎ取って行った。
───くちづけは冷たい味がした。
西脇は決して橋爪を優しく扱わない。
健診を受けない彼を追いかけて、他愛ない話をして笑いあっていられたのはいったい何時の事だっただろう。忘れてしまいそうなほどに遠く、綺麗な思い出だった。
それが崩れたのは運命の悪戯だとしか言いようが無かった。
橋爪はある事情で医師を目指していたのだ。
それは橋爪の生みの親が殺人を犯していたからだ。その親は、収監中に自殺した。
橋爪は姉と二人、養子に貰われて育てられた。
何不自由ない生活だったが、心のどこかで負い目があった。幸せになって良いのかと。何か償えないのかと、人の役に立てないかと必死に勉強して医師免許を取った。
そんな心とは裏腹に、秘密が皆に知れたらといつも恐れていた。
それなのに───なんと言う偶然だろう。
橋爪の実の親が殺した者の中に、西脇の両親がいた。
二親を喪った西脇は苦労して今の居場所を掴んでいた。それが偶然、ほんとうに偶々知れた時、西脇との何かが壊れてしまったのだ。
西脇は橋爪を捕え、犯した。
負い目がある橋爪は従うしかなかった。
今日のように実の親の命日でさえ、拒む橋爪を西脇は蹂躙する。
橋爪は全てを諦めて目を閉じた。
それなのに、涙がこぼれた。
橋爪は西脇から逃れられない。
この先も彼の気が済むまでずっと、獄舎のような彼の腕に捕らわれて身も心も痛めつけられるのだろう。
仕方ないと理性は叫ぶ。それでも傷つく心はどうしようもない。
橋爪の胸からは絶えず、血が流れていた。その見えない傷の見えない血が、どれだけ流れたら狂えるのか、死ねるのかと思う。
死になど西脇は逃がしてくれないのだろうけれども。
でも。
諦めたいのに、諦めきれない 『何か』 が橋爪の中にある───涙が出るのは、それは橋爪が西脇に対してずっと持っていた、恋情という名の行き場の無い想いのせいかもしれなかった。
久々にDo As Infinity を聞いていたらふいに。
愛しくてたまらんのに蹂躙するのが書きたかったのです。こんなのでどうかな。
両想いだろうに気の毒だなー。
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